おはよざっす!リアンです!
このページではオルターガイストと相性の良いフィールド魔法を解説していきます。
現状オルターガイストで相性のいいフィールド魔法の数は多くないものの、どれも強力な効果を有しており、ゲームエンドレベルの妨害効果をもたらしたり、上振れの展開を作っていくことができます。
また妨害効果を有するフィールド魔法に関しては、通常罠であるメタバースも一緒に採用することで、デッキからフィールド魔法を貼りつつ、マルチフェイカーの特殊召喚条件を満たす、ということも可能です。
ただし、フィールド魔法は扱いの難しいものばかりで、何も考えずに使うと妨害効果で自滅したり、動けないまま負けてしまうという事態が起きかねません。
このページでは、そういった注意点等も含めて解説できればと思います。
魔法族の里
フィールド魔法
(1):自分フィールドにのみ魔法使い族モンスターが存在する場合、相手は魔法カードを発動できない。
(2):自分フィールドに魔法使い族モンスターが存在しない場合、自分は魔法カードを発動できない。
自分フィールドのみに魔法使い族が存在する場合、相手の魔法カードの発動を一切封じるフィールド魔法です。
オルターガイストは全員魔法使い族なので、オルターガイストモンスターが1体でもフィールドにいれば、魔法族の里の効果をアクティブにすることができます。
昨今の遊戯王は強力な魔法カードを使って展開等を行うデッキも多いため、そういったデッキに対して強力な制限をかけることができます。
また、そうでなくても自分の罠をハーピィの羽箒やライトニング・ストームで全除去されるのを防ぐ壁として機能したりもします。
効果を維持するための工夫
このように、オルターガイストと相性が良く、相手によっては一撃で詰ませられる強力な魔法族の里ですが、相手が魔法使い族を召喚・特殊召喚したり、こちらのフィールドから魔法使い族がいなくなってしまうと、魔法族の里の効果が切れてしまいます。
さらに、自分フィールドから魔法使い族がいなくなった場合は、魔法族の里の②のデメリット効果によって、自分が一切魔法カードを発動できなくなってしまいます。
オルターガイストはほとんど魔法カードを使わないテーマなので、デメリット効果は最小限に抑えられる方ですが、それでも手札や採用カードによっては厳しい状況になるでしょう。
こういった状況に陥らないためにも、魔法族の里の効果を切らさないような立ち回りが必要となってきます。次の項から色々なシチュエーションを考えていきましょう。
相手フィールドに魔法使い族が出た場合
相手が魔法カードを使えるように魔法使い族を召喚・特殊召喚してきた場合の対処方法としては、一番お手軽なのはシルキタスによるバウンスが手っ取り早いでしょう。
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカード以外の自分フィールドの「オルターガイスト」カード1枚を持ち主の手札に戻し、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを持ち主の手札に戻す。この効果は相手ターンでも発動できる。
②:このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、自分の墓地の「オルターガイスト」罠カード1枚を対象として発動できる。そのカードを手札に加える。
これによって、相手が出してきた魔法使い族をバウンスし、ロック状態を維持することができます。
他にも相手を除去できる罠があればそれらを使用してもいいでしょう。
魔法使い族であれば何を出してもロックが解除されてしまうので、相手フィールドにモンスターが出てきた場合は、それらが魔法使い族かをしっかり確認しましょう。
よくあるパターンとしては、手札誘発として採用されるエフェクト・ヴェーラーを召喚して、ロック状態を解除しようとするものがありますね。
ヴェーラーは魔法使い族なので、魔法族の里の効果を抑えられてしまいます。こういったときにシルキタスなどで除去していく必要があります。
余談ですが、私の場合は銀河の召喚師の種族確認を怠ったために、その後ハーピィの羽箒で罠カードを全部吹っ飛ばされたことがあります。もちろんその後ワンキルでした。対戦ありがとうございました。
…という感じで、意外なカードが魔法使い族だったりすることもあるので、再度申し上げますが魔法使い族かどうかの確認を怠らないようにしましょう。
相手が戦闘破壊を行おうとした場合
魔法族の里の効果はこちらのフィールドの魔法使い族がいなくなっても効果が切れてしまうので、相手がモンスターを出してこちらのモンスターを戦闘破壊しようとする場合もあります。
先ほどのように、相手がバトルフェイズに入ってからシルキタスのバウンスを使う、というのも勿論一つの手ですが、オルターガイストにはクンティエリというモンスターがいます。
(1):自分フィールドに「オルターガイスト」カードが存在する場合、相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚し、その攻撃を無効にする。
(2):このカードが特殊召喚に成功した場合、相手フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。このモンスターが表側表示で存在する間、そのカードの効果は無効化される。
このカードを使って自分のオルターガイストモンスターを戦闘から守ることで、ロック状態を維持することができるというわけですね。
クンティエリ自体の守備力は2400もあるため、並大抵のモンスターでは倒されません。
相手がバトルフェイズを消費してしまえばとりあえず生き残るのは確定ですし、魔法を封じているので相手はろくな行動を起こすこともできないでしょう。結果、有利な状態でターンが帰ってきますので、そのまま制圧していくことができます。
里そのものを除去しようとしてくる場合
モンスター効果などで、こちらの魔法族の里を除去してロックを解除しようとするパターンも考えられますね。
その場合は、当然そのモンスター効果を無効にするまでです。プロトコルや各種罠などを使って、魔法族の里を守り切りましょう。
こちらのカードを除去してきそうなモンスターを出してきそうなフィールド(レベル7+3チューナーでバロネス、リンクリボー+効果モンスターでリトルナイト等)を相手が作ってきたなら、その前に除去などして手を打つのも有効でしょう。
魔封じの芳香とどちらの方が良いか?
永続罠の項でも触れていますが、同じく魔法を封じるカードとして魔封じの芳香というカードも存在しており、たびたびどちらの方がオルターガイストに採用すべきかで議論になることがあります。
永続罠(MDでは準制限)
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、お互いに魔法カードはセットしなければ発動できず、セットしたプレイヤーから見て次の自分ターンが来るまで発動できない。
結論としては、「環境と自分の好みによる」というものになります。
こちらは魔法族の里のページですので、魔法族の里の利点を紹介しておきます。
- 魔封じの芳香と違い、里が除去されたり条件が解除されたりしなければ、永遠に魔法カードを使わせないことができる。
- こちらは魔法使い族が存在する限り魔法カードを使用することができるので、トップで魔法カードを引いたとしてもノータイムで使っていける。
- もし邪魔になってしまったとしても、別のフィールド魔法をセットすれば容易に解除できる。
そして、デメリットとしては以下の通りになります。
- 魔法使い族を維持したり、相手の魔法使い族を除去したりしないといけないなど、相手に魔法を使わせないための立ち回りが必要。
- 罠ではないので、マルチフェイカーの効果条件は満たせない(メタバースなどである程度この点は改善できます)。
- 魔法使い族と合わせて初手に来ないと、里の効果をそもそも機能させられない。
魔法族の里はとにかく効果を維持するのが大変なカードなので、扱えるようになるにはそれなりに練度を積む必要があり、かつ環境に魔法使い族がどのくらいいるかを精査する必要があります。
ですが、その苦労に見合う強さはあります。ぜひ検討してみてください。
王家の眠る谷-ネクロバレー
フィールド魔法
(1):フィールドの「墓守」モンスターの攻撃力・守備力は500アップする。
(2):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、
お互いに墓地のカードを除外できず、墓地のカードへ及ぶ効果は無効化され、適用されない。
墓地からの除外を一切封じ、お互いの効果による墓地利用の一切を禁止するカードです。
墓地利用して戦うデッキに対して強烈な制限を強いることができ、場合によってはそのままゲームエンドまで持ち込めます。
オルターガイストのリソースを稼ぐ主役となるメリュシークやヘクスティアはフィールドから墓地に送られるだけで効果を発動できるので、ネクロバレーに邪魔されることがありません。
むしろ、そういった墓地効果に対する相手の墓穴の指名者から、ネクロバレーは守ってくれます。
環境に墓地を高頻度で使用するデッキが台頭してきた場合は、採用を考えたい1枚となっています。
当然、自分も墓地利用の制限がかかる
と、このようにサーチをする分にはオルターガイストは全く影響はないのですが、こちらも墓地からの回収や蘇生行為がすべて行えなくなります。
例を出すと、シルキタスやプライムバンシーの墓地回収効果、マルウィスプやマリオネッター、マテリアリゼーションなどの墓地からの蘇生効果などですね。
マルウィスプ使えないと展開が伸ばせなくて辛かったりする。
最初の数ターン程度であれば回収や蘇生などをしなくてもある程度戦っていけますが、ゲームが長引けば長引くほど、どこかで回収や蘇生を行ってリソースの回復を図らなければいけないタイミングが出てくるのですが、そういった時にネクロバレーがこちらに牙を剥く存在になってしまいます。
結果、リソースがなくなっていきジリ貧に陥ることになります。
こういった状況に陥らないための解決策を、いくつか提示してみます。
新たにフィールド魔法をセットし、ネクロバレーを墓地へ送る
一番簡単な解決策としては、新たなフィールド魔法をフィールドゾーンにセットすることです。
こうすることでネクロバレーを墓地へ送ることができ、墓地利用の制限から解放されます。
もしネクロバレーを採用する際は2枚採用しておき、2枚目のネクロバレーをセットし墓地利用しつつ最後にセットしたネクロバレーを発動することで、自分だけリソースを回復して相手の墓地利用を再び制限することができます。
ネクロバレー状態を解除して…
墓地利用をして展開とリソース回収をし、終わったらネクロバレー発動!
なので、ネクロバレーの採用は初手に手札に来やすくするためにも、2枚の採用をお勧めします。
アドミニアの効果コストにする
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードがL召喚した場合に発動できる。
デッキから「オルターガイスト」罠カード1枚を自分フィールドにセットする。
②:このカードが表側表示で存在する限り1度だけ、自分・相手のメインフェイズに、自分フィールドのカード1枚を墓地へ送り、相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。その効果モンスターのコントロールを得る。
そのモンスターは「オルターガイスト」モンスターとしても扱う。
相手モンスターをコントロール奪取する際、ネクロバレーをコストにすることでネクロバレー状態を解きつつ、相手モンスターを除去することができます。
フェイカーなどでリンク値を伸ばせるのであれば、この方法もおすすめです。
メタバースから発動する場合は相手のデッキを判断してから
もしメタバースからネクロバレーを発動する準備が整っているのであれば、初手にいきなり発動せず、相手が墓地利用するデッキであると判断できたタイミングや、墓地へ触る効果を使用してから発動しましょう。
通常罠 (1):デッキからフィールド魔法カード1枚を選び、手札に加えるか自分フィールドに発動する。
相手が一切墓地利用しないデッキなのにネクロバレーを貼っても意味はありません。むしろこちらの動きに制限がかかってしまうだけです。
また墓地を使うといっても、どのくらいの頻度で利用するかはデッキごとに変わります。
滅茶苦茶使ってくるし、ネクロバレーを発動しても良さそう!
墓地利用するけど…そこまでじゃないよな…って感じだよね。
あまり墓地利用の頻度が高そうに見えないデッキにあたった場合は、ネクロバレーを貼らずに別の手段で止めたり、あえてスルーしたりする方が長期的に見るとアドバンテージになってくる場合も多々あります。
そういった場合は、メタバースで直接フィールドゾーンに置かず、手札に持ってきてデッキ圧縮をしつつフェイカーの効果起動に使うなど、別の使い方をするようにした方がいいです。
裁定がとにかくややこしい!!!
今まで見てきたように、ネクロバレーはかなり使用難易度が高いフィールド魔法なのですが、その理由は扱いが難しいだけでなく、とにかく裁定が物凄く難しいカードというのも一つの原因です。
上のリンクは遊戯王wikiのネクロバレーに関する記述なのですが、凄まじい長文に加え、大量のテーブル・リスト形式で裁定がまとめてあるのが分かると思います。
実際の試合やMDのランクマなどで使う場合は、このような裁定を頭に入れてプレイしなければいけません。MDであれば自動で処理してくれますが、紙の場合はかなり大変でしょう。
こんな事態も起きうる…?
…と少し脅かすようなことを言いましたが、遊戯王公式データベースのネクロバレーの項目にはかなり簡潔に裁定がまとめてあり、かつ様々な状況に対するQ&Aが書かれていますので、そちらを相手と相互で確認し合うのが一番良いと思います(最悪、大会等であればジャッジを呼びましょう)。
また、私のゲーム実況チャンネルでも、オルターガイストとネクロバレーに関する話題を取り上げて解説したことがあります。
墓地利用を無効化するネクロバレーと、無効化されない効果を付与するプロトコルとの関係性なども説明しています。10分もかからない短い動画なのでぜひ視聴してみてください。
魅惑の宮殿(アリュール・パレス)
フィールド魔法
このカード名の(3)の効果は1ターンに3度まで使用できる。
(1):自分フィールドの魔法使い族モンスターの攻撃力・守備力は500アップする。
(2):自分フィールドの「魅惑の女王」効果モンスターは以下の効果を得る。
●自身の効果でカードを装備しているこのカードを墓地へ送って発動できる。
手札・デッキから攻撃力1500以下の魔法使い族モンスター1体を特殊召喚する。
(3):手札を1枚墓地へ送って発動できる。
デッキから「魅惑の女王」モンスター1体を選び、手札に加えるか相手フィールドに特殊召喚する。
アニメーションクロニクル2024で登場した、魅惑の女王(アリュール・クイーン)を強化する新規カードの1枚です…が、オルターガイストとも非常に相性がいいフィールド魔法となっています。
効果モンスター
星7/光属性/魔法使い族/攻1500/守1500
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札から他の光・闇属性モンスター1体を捨てて発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):自分か相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを装備魔法カード扱いでこのカードに装備する。
このカードはエンドフェイズまで、この効果で装備したモンスターと同名カードとして扱う。
この効果で光・闇属性モンスターカードを装備した場合、
さらに自分のデッキ・墓地から闇属性の「魅惑の女王」モンスター1体を特殊召喚できる。
このフィールド魔法と混沌なる魅惑の女王を一緒に採用することによって、パレス+コスト2枚でデッキからオルターガイストの強い初動であるメリュシークを呼び出すことができます。
手順としては、以下の通りとなります。
1.パレスを発動し、そのまま効果を発動。コスト1枚切って混沌なる魅惑の女王をサーチ。
2.パレスの2回目の効果を発動。コスト1枚を切って混沌なる魅惑の女王(2枚目)をサーチ。
3.混沌なる魅惑の女王の効果を発動。2枚目の混沌を切って自身を特殊召喚。
4.フィールドの混沌の効果を発動し、墓地の2枚目の混沌を装備。
5.パレスの②効果が付与されたフィールドの混沌の効果を自身を墓地へ送り発動。デッキから攻撃力1500以下の魔法使い族モンスターであるメリュシークをデッキから特殊召喚する。
これまではワン・フォー・ワン以外にメリュシークをリクルートできるカードはあまりなかったのですが、この魅惑の宮殿の登場によりメリュシークを呼び出す実践的な手段が追加されたことになります。
そしてこれら一連の動きに召喚権は全く使っていませんので、手札からオルガモンスターを召喚することでヘクスティアを作ってマルウィスプをサーチして…といつものオルガ展開ができます。
さらに、攻撃力1500以下の魔法使い族なら誰でもOKなので、プークエリ、マルウィスプ、ペリネトレータなどの低ステータスオルガモンスターたちも対象になります。
すでにメリュシークが手元にあるのであれば、これらのモンスターをリクルートして展開・リソース回収を行えます。
宮殿をサーチするカード・出張カードの内訳
さらに、この魅惑の宮殿をサーチできる魅惑の舞(アリュール・ダンス)という永続魔法が存在します。
永続魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、
デッキから「魅惑の女王」モンスター1体か「魅惑の宮殿」1枚を手札に加える事ができる。
(2):自分フィールドの「魅惑の女王」モンスターの攻撃力は、
自身の効果で装備しているモンスターの攻撃力分アップする。
(3):自分フィールドの他の魔法・罠カード1枚を墓地へ送って発動できる。
自分の墓地から「魅惑の女王」モンスターを可能な限り特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
このカードを発動すれば、発動時の効果処理として宮殿を持ってくることができます。
なので、この舞と宮殿をフル投入すれば、実質メリュシーク9枚体制という圧倒的安定感を手にすることができます。
出張セットの内訳としては
- 魅惑の宮殿 3枚
- 魅惑の舞 3枚
- 混沌なる魅惑の女王 2枚
というのが最低限の内容になるかと思います。
ディアベルスターや白き森のコストにもなる
そして効果を使い終わった宮殿や舞は、ディアベルスターや白き森のコストにすることができます。
これにより、ペリネトレータを供給してさらに展開を伸ばしたりもできますし、白き森側からシンクロ・リンク・罠による妨害などを構えることも現実的になりました。
特に白き森モンスターたちはステータスの低い魔法使い族モンスターたちのカテゴリーなので、アステーリャなどを宮殿でリクルートして白き森展開を始めることもできそうですね。
このように魅惑の宮殿によって、オルターガイストの構築・展開に今までなかった多様性が生まれる可能性が大きく上がりました。
まだ混沌なる魅惑の女王が出たばかりのカードということもあり研究段階ではありますが、今後のオルターガイストの発展に大きく貢献してくれそうなカードと言えるでしょう。
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